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2010年 05月 27日
さて晴れて初コミックス発売日なんですが
アマゾンの予約受付中っていつ取れるんだろうとか どうでもいい事が実に気になっている石川ですちわっす。 なんか今回はね、自分の漫画家歴っていうか なんかもういろいろと感慨深く思っています。 いや傍からみたら単に漫画家がフツーに連載分溜まって 単行本出したってだけの話でしょ?と 思われるかもですね。 ただ自分の場合は、そういう一般的にみた「フツー」な 時点までたどり着くのに、デビュー時点から初単行本まで ありえねー年数がかかってるんです。 13年とかね、ないよ。13とか。←往生際の悪い反転文字 そのありえない昔、集英社の某少女誌でデビューしたとき。 受賞作の掲載号発売日の前日が 私が今の渋谷区の住居に引っ越してきた日でした。 なのでこの渋谷区民になってからが自分の漫画家スタート的な 事になります。荷物片付けより一刻も早く掲載誌読みたかったw が、新人がよくあたる壁は簡単にやってきて とにかくネーム(下描前の絵コンテ)が通らず 担当さんからは徐々にあきらかに必要とされてない扱いになり (新人はよくあります、それでも食い付く根性のある人が残ります) また、作品に自己投影しすぎることでそれが否定される= 自分まで否定される気になるというまたありがちなトラウマに 完全に気力がそがれ、かつて選外から丸一年でデビューした勢いは どこいったのというくらいネーム作りに消極的になってしまっていました。 そんなとき、高校の先輩に誘われて同人を知り 自費出版の手売り、という簡単に作品が作れて しかもダイレクトに反応がもらえる世界にはまりはじめます。 そしてファイアーエムブレムを知りラクチェ&スカサハと運命の出会い(笑)、 彼らへの愛を垂れ流すのがメイン執筆活動になってからw、今までたいして 売れなかった本が段々、とても沢山の人に手にとってもらえるようになって。 元来創作厨な自分としては正直「○○さんの書いた(キャラ名)が好きです」 とかいう感想なんてぜってーありえねえとか思ってました。 ○○さんのってなんだ、作者1人のものじゃないのか!とか。 もう今の自分からは過去の頑なな自分サーセンとしかいえないw でも「石川さんのラクスカが好きです」と そういう言葉を私ももらえるようになってきたことで 自分が好きになったキャラを、自分の思いの丈だけ魅力的に 描き上げてあげたいとかそういう親心的な(他人の子なのにw) そんな気持ちで同人を作るようになって、 商業誌用のオリジナルと作っていた時には考えもしなかった、 キャラクターのために話を作るとか 愛情ありきで作品を描くとか、そういう作品作りの元来の部分に あたる事をこのときになってはじめて意識したと思います。 オンリーイベントを開き(この過程で会社やめるしw)、 ありえない厚さの本を作り(492P)、作りたいグッズを作り尽くし、 コミケ配置がバシルーラ(という名のトイレ前w)になり アコガレの作家さんが友人になってくれた…などFEと ラクスカ(あとティアサガ)の恩恵で同人でやりたかった事を 一通り体験できて同人面の目標がほぼなくなってしまったのに 商業では、まだ、無限に残っていることを思い出しました。 オンラインでははじめて告白しますが、 デビューしてから自分、本屋にいくのが怖い…というか気が重くなっていました。 志望者の頃は何時間でもつぶせる大スキな場所だったのに。 それは、平積みの新刊のみなさんがこうあまりにも立派で堂々としてて 全部私に向かって「どう!?」とか言ってる気がしたんです。どや顔でw デビューしてしまったことで私は対岸から「あっち側」に 行ってしまい、でも行ったはいいけど実績どころか掲載に こぎつかない焦りと、年下や後輩の友人がどんどん自分を 抜いて連載とか単行本とか出してく現実。 そういうプレッシャーとか色々な想いが全部コミック売場の 立派な棚があまりにも遠すぎるという形で打ちのめされてました。 が、同人誌を本を手にとってくれたり感想を送ってくれたり、 あらゆる方向から支えてくれた方々が私を漫画描きとして 続けさせてくれました。 自分が受け入れてもらえる場所がある、それがものすごく 励みになって一度逃げた商業の世界に、もう一度向かう 勇気をくれました。 そして2度目のデビュー、電撃の新人賞に入選します。 そこからは何というか、まあまた5年以上経ってるんだけどもw 絵柄をまるごと根本から変える担当氏の提案をうける決意をしたり 結果それが功を奏して、少しずつアンソロジー等の仕事が入るようになったり シリアスが描きたいのにギャグ系ばかりが評価されて悩んだりw なんか色々あったんですが、電撃の新人賞以降常に思うことは 「漫画の本質(のすっごく一部)がわかってきた(気がする)」です。 漫画家じゃない漫画屋になろう、自分の描きたいものよりも 描いて喜ばれるものを描こう(いずれ一致すれば理想だなとか) ’など、まあいろんな転換を。 それからは段々不定期仕事が定期的になり、去年に至っては 長いこと電流の通ってないスイッチがいきなり起動したかの ような急増ぶりで。いやほんとどうした去年w 人間関係や家庭環境、多分自分は相当恵まれてる方だと思います。 (たとえ単行本までこんな年数かかっててもねw) 単行本どころか連載一本すら今までまともにとれなかったのが とっくに諦めて辞めてもおかしくないのに往生際悪くここまで 続けさせてもらえたことも。 まだまだヘタなのは大前提なんですが、なんかこう今の自分は… 色々こう、「見渡せる」ようになったんじゃないかなと思ってます。 まあこんなながっながの実に酔ってるにもほどがある 文章書いて要はなにが言いたいのかってw、 私は多分本当の「一般的における漫画家」に 今日、5/27、やっとなれたんじゃないかなと。 だから私今こんなに感慨ぶかいんじゃないかなと。 どうしたんだというくらいの長文までかいてw でも、改めて 皆様ありがとうと。 自分おめでとうと。 あとは買ってくれるとうれしいなとw たとえば石川にメールとか全く送ったことが無くて 同人誌も商業掲載誌も一度も買った事が無くて ただココやサイト見て2828してるだけだぜって方からも 十分支えてもらってるんですよ、ほんとに。 まあ。そんなとこで これからも見守ってくださると嬉しいです。 …かっこつけすぎだつうのwww 寝ろよもうww
by kaorin055
| 2010-05-27 03:47
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